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【ココ旅】火山とともに生きる、鹿児島県①

どうしても、今いる環境から切り離された全く別の世界に行きたいと思う時がたまに来る。そんな時は思い切って、鹿児島県に行こう。

成田空港から2時間で到着したそこは、日本有数の活火山『桜島』が県土の真ん中に位置し、県民たちはそんな火山とともに生活している。時には灰が降り、時には噴火で地震のような揺れをもたらす桜島。時に脅威になり得るその山は、依然として県民に受け入れられ、愛されている。桜島と鹿児島県民、切っては切り離せないその二者の関係性は、県外民にとってはなんだか羨ましいような、割って入り込めないようなそんな深い絆を築いていると思う。

鹿児島県の中心は鹿児島市。鹿児島中央駅という大きなターミナル駅にはまたまた大きな駅ビルがあり、服から家電からここにくれば必要なものは一通り揃ってしまう。駅から市電で数分行くと天文館という商店街もある。そこはまたどこか懐かしさ感じる昔ながらの場所という感じだ。

そんな中心地から小一時間電車で南に行くと、その駅は交通系ICカードも使えない。少し歩けば海、反対側は背の低い家が密集した住宅街が広がる。

電車の本数は1時間に1本。便利とはとても言えないそのダイヤは、都会に慣れた私に非現実感を抱かせる。

狭い土地に建物がギシギシに詰められた都会は、便利ではあるがとても息がしやすいとは言い難くて、その駅に掛けられている時刻表の余白はさっぱりとしていて、なんだか心地がよかった。

鹿児島と私のルーツ

元々鹿児島と私にはルーツがある。父の生まれ故郷で、小さい時には毎夏よく里帰りをした。昔は毎年のように行っていた鹿児島だが、年を重ねるにつれて部活や、バイトなどで親の休暇とのタイミングが合わずなかなか帰れない年が多くなった。

小さい時はあくまでも里帰りという目的でしかそこに訪れたことがなかったので、一度ちゃんとした観光をしてみたかったのだ。

普段誰かとお酒を飲みに行く時、どれだけ飲めるの?という話になるのだが、そんな時私は決まっていうのだ。パパが九州の人だから強いよ、と。

そんな、鹿児島と私の関係である。

『万さく』黒豚とんかつを食べる

朝の10時に鹿児島空港に到着した。前日のニュースで梅雨入りしたと放送されていたため、覚悟はしていたがあいにくの曇り。気温は高く、湿気と暑さでジメジメしていた。

単身赴任中の父が空港まで迎えに来てくれた。今回の旅は父の家にお世話になる。宿代がかからないというのが今回の旅の大きなメリットだ。

鹿児島に来たら食べたいものはもう決まっていた。鹿児島といえば黒豚。黒豚といえばとんかつだ。

黒豚とんかつを食わずして鹿児島に来たと言うことができようか、いや、できぬ。 それぐらい、気合を入れてきたのだ。

日曜日のお昼、その『万さく』というお店は、地元民に愛される知名度の高いかつ屋なだけあって駐車場には車がいっぱい、店の外には順番を待つ家族連れが多く並んでいた。

30分しないぐらいで順番が回ってきて中に入ることができた。順番待ちをしている間に注文を済ませたので、あとは待つのみ。

まずは白胡麻が入ったすり鉢を持ってきてくれた。何に使うのかわからなかったが、みんなとりあえず流れるように胡麻を擦っていたので私も同じようにした。

数分待って頼んだとんかつ定食が運ばれてきた。

『特上黒豚熟成ロースかつ膳』名前からして強そうで、メニュー表の一番目立つところにドカンと載っていたそれにした。まず、お盆の真ん中に肉厚なとんかつとその脇には山盛りのキャベツが盛られている。なめことネギのお味噌汁はその右手前に、ピカピカで真っ白なお米とお味噌汁の間には大根とキャベツときゅうりの漬物が添えられている。これぞ、日本の定食と言える完璧なセットに思わず感嘆の声が漏れる。

テーブルの脇には、とんかつを飽きずに食べられるように味変のパターンが何通りか記された表があった。さっきすった胡麻は味噌だれと混ぜて胡麻味噌だれを作るらしい。

まずは何もつけずそのまま食べてみた。なんだこれ、美味すぎる。というか、お肉が甘い。次は塩をつけて食べてみた。塩のおかげでお肉の甘さが余計に際立っている。箸で一切れつまむと、肉汁が滲み出てくる。脂身でさえも上品な味がする。これこそが、鹿児島の黒豚か。

そのあとは胡麻味噌だれをつけてみたり、レモンを掛けてみたり、どの食べ方も美味しかった。でもやっぱり最終的には塩に戻ってきてしまう。こんなに美味しいものがある日本はやっぱり最高ではないか?少し脂身がきついなと思ったら、お味噌汁や漬物がいい箸休めになった。

あっという間に食べ終わった。非常に満足である。美味しいものを食べた後の幸福感が私は大好きだ。

出だしから非常に順調である。これから始まる私の鹿児島旅は、とっても楽しいものになりそうだ。

(ちょっと小説チックに書いてみました(笑)次回からは戻ります!)

次回 ついにご対面、桜島



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